ドクターの相続税対策について

『子供に病医院を引き継ぐ際の相続対策』

  事前の相続税対策をおこなうことの意義は、過大な相続税支払いの負担や遺産分割のトラブルにより病医院の存続や、医業自体が困難になることを防止する側面も含まれます。仮に相続した財産が病医院の土地建物で現金預金が少額だった場合などは、相続税支払の際に土地建物の一部を物納しなければならないことも考えられることから、病医院の営業に大きな影響を及ぼす可能性もあります。

  子供に病医院を引き継ぐ際の相続対策としては、大きくわけて相続税対策と遺産分割対策の両方があげられますがここでは相続税対策についてご紹介します。

  相続税対策には@生前移転対策A評価額引き下げ対策B納税資金対策の3つがあります。

@生前移転対策

 生前移転対策は、生前に財産を移転してその際に課税される贈与税によって、相続税を控除しようというものです。ここでのポイントは贈与税の年間基礎控除額(110万円)を効果的に利用して、相続税よりも贈与税の課税額を低く抑えることです。また、年間の贈与額が、年間基礎控除額(110万円)以下であれば贈与税は課税されることはありませんので、事前対策としては効果的な方法です。ただし、ケースによって相続税よりも贈与税の方が高くなる可能性もあるので慎重に検討する必要があります。

A評価額引き下げ対策

 評価額引き下げ対策は、所有している土地建物を賃貸することによって相続税の評価額を引き下げる狙いがあります。貸家や貸家が立っている土地は所有者が自由に使用できないという観点から、自己使用しているものよりも評価額が下がります。個人経営の病医院の場合は、法人化して、その医療法人に土地建物を賃貸するということも対策の一つとして考えられます

B納税資金対策

 納税資金対策としては、相続税納税時の資金を確保するために、死亡時に相続人に対し保険金が支払われる形態で生命保険に加入することが考えられます。

 これらを組み合わせることにより効果的な相続税対策が可能となります。


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事業計画が効果的な節税対策につながる?

  節税対策は、申告のタイミングを見計らってその時の状況を見ながら単発で行うことも可能ですが、ゴーイングコンサーンという会社経営に求められる本質の枠内で考えた場合には、中長期的な視点にたった節税対策計画が不可欠です。すなわち、しっかりとした事業計画を立てることから始めていくことにより、短期、中長期といった各時点で、病院経営に必要な経費や売上の予測が立てることができるので、単発的な節税対策のみならず、中長期的な視点に立った節税計画を立てることができるのです。

  事業計画によって算出された利益の予測額を用いて節税対策のシュミレーションを行えば、節税対策の中からより効果的な節税方法を検討していくことができるので、病院経営に無理のない節税計画が立てられます。

  まずは、しっかりとした事業計画を立てることを節税対策のスタートとして始めてみてはいかがでしょうか。

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